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謎解きイベントの制作方法その2〜ストーリーをつくる〜

りょうすけ

このブログでは「謎解きイベントを実施したいけど何からやればいいの?」というお悩みを持つ方向けに、謎解きイベントの制作方法についてご紹介しようと思います。

企画案が具体的に固まったら、次に謎解きイベントの「ストーリー」そして「タイトル」をつくります。最初に考えるべきなのは「どういう謎を解いてもらうか」ではなく「どんな物語を紡ぐか」。謎解きイベントの魅力のひとつに「参加者が物語の登場人物となり、世界観に没入する」という一面がありますが、ストーリーはそのために重要な役割を果たします。

 魅力的なストーリーがあれば、参加者は気が付けばその世界にどっぷり浸かり、次の謎に挑戦するのが楽しみでたまらなくなります。たとえば、「このミッションをクリアすれば世界を救える!」という使命感、または「信じていた仲間が実は裏切り者だった!」という驚きの展開など、ストーリー次第で参加者の感情を揺さぶることができます。

謎解きイベントのストーリーを考えるポイントは?

 ストーリーといえば、小説、映画、・マンガ、ゲームなどあらゆるコンテンツの重要な側面のひとつであり、その制作方法に関しては、様々な方法論が存在します。一般的なストーリーの作り方については置いておいて、ここでは僕があくまで「謎解きイベントのストーリー」を考える際に重要視していることをお話します。

分かりやすくするために、最も基本的なストーリー展開のフレームである「起承転結」をベースにしましょう。

 「起」:世界観、登場人物、目的の設定

物語のベースとなる世界観を設定しましょう。古代の神殿、ゾンビであふれる街、未来の宇宙…舞台設定は何でもOK!大事なのは、参加者が「自分もその世界に入り込んでいる」と感じられるような世界観を作ることです。街歩きや施設の周遊など実際の場所を舞台とする場合は、その舞台をベースにして物語の設定を考えます。たとえば、「◯◯の街には〜という伝説があって…」という地域の伝説、「あなたは数々の事件を解決してきた◯◯探偵団のひとり…」という団体の設定などがよくあるパターンです。

 次に、登場人物を設定します。特に参加者自身がどういう存在なのかを考えるのがポイント。参加者自身が主人公としての役を担うので、彼らがどんな立場でどんな使命を背負っているのかがポイントです。たとえば、「あなたは謎の組織の一員」「超能力を持つ選ばれし者」など、自分がその物語の中心人物であると実感できるような役柄が理想です。

 最後にストーリーの目的、ゴールを設定しましょう。これが一番重要です。この目的こそが参加者をストーリーに引き込む原動力になります。謎解きの内容にもダイレクトに関わってくるので、あらかじめしっかりと考えておきましょう。「世界を救うため」「失われた宝を探すため」など、シンプルでわかりやすいミッションを設定がベターです。

 「承」:どうやって謎を解くかという道筋

 「謎解きがどのように進行するか?」というプロセスのことです。ここでは、参加者がどんな方法で物語を進めるかを計画します。ここは主に謎解きの中身と連動しているので、最初の段階では簡単に大まかな流れだけでも決めておきましょう。例えば、「3つの散らばった石板を集める」とか「目撃者に合って情報を集める」など、物語の中で「謎を解き情報を集めることで新たな展開が生まれる」と感じられるような流れが望ましいです。

 「転」:物語のクライマックス

 「転」の部分は、物語の最も盛り上がる場面です。例えば、ミッションが最終局面を迎えるとき、あるキャラクターが裏切り者であることが明らかになったり、隠されていた真実が突然明かされたりします。「転」を作る際に重要なのは、参加者がその瞬間にどれだけ驚き、感動するかを意識すること。あっと驚く展開があれば、参加者の気持ちを一気に引き込むことができます。思わず「えええーっ!」と声を上げたくなるような、予想外の展開が盛り込まれていると大成功ですが、一番悩むところでもあります。

 詳細は後の記事でまた述べますが、謎解きイベントとしてはここのストーリーがいわゆる「大謎」と連動している必要があります。例えば、参加者が見落としていたヒントが実はクライマックスで重要になったり、参加者が謎を解いた結果、物語が大きく転換したり。謎と物語がしっかり絡んでいると、参加者は「やった!」「すごい!」と興奮しながら次の謎に進むことができます。

「結」:納得感ある結末

 物語の結末は、参加者に「このイベントを体験してよかった!」と思わせるために非常に重要な部分です。ここで、注意しておきたいのは「無理やり感のないエンディング」にすること。すべての謎が自然に解き明かされ、物語がスムーズに収束するように計画しましょう。また、物語を締めくくるメッセージを残すのも良いです。例えば、「友情と勇気が人生において大切なんだ」「この街には優しさが溢れている」など、感動的なメッセージを自然に盛り込むことで、参加者が心温まるフィナーレを迎えられます。

起→結→転→承で考える

さて、実際に謎解きイベントのストーリーを考える際、起承転結の順番に考えることはほぼありません。一番多いパターンは、起→結→転→承の順番です。まず、ストーリーの土台となる「」の部分をしっかり詰めて考え、その段階でなるべく「結」の結末部分をどうするかを考えておきます。その後、「転」として大謎とストーリーの連動を考え、最後に「承」の部分である謎解きの進行について考えていきます。始まりと終わりを先に考え、そこに収束するように他の要素を考えていくのが謎解きイベントのストーリーを構築する時のコツです。そうすることで、整合性のが取れたストーリー展開を実現することができます。

 

タイトルはキャッチーで汎用性があるものを

ストーリーと並行して、タイトルもつくっていきます。謎解きイベントのタイトルで重要な要素は「キャッチー」であることと同時に「汎用性」があることです。タイトルはイベントの「顔」ですので、一瞬で内容が分かり、興味を引きつけるキャッチーなものが理想。例えば、「封鎖されたスタジアムからの脱出」や「謎の地下遺跡を探索せよ」など、ストーリーの核心を突いたものが効果的です。

 ただし、タイトルがストーリーに密接しすぎると、後からストーリーが変更された場合に整合性が取れなくなります。たとえば、「魔法学校の秘密」というタイトルは、もし後で魔法が登場しない設定に変わったり、学校が舞台じゃなくなったりした場合に使いづらくなります。ですので、なるべく汎用性のあるタイトルを考えるのがコツ。シンプルでストーリーのテーマに幅を持たせたものを選ぶと、どんな変更にも対応しやすくなります。

まとめ

さて、今回は謎解きイベントのストーリーをつくるということについてお話してきましたが、ここに述べたことはあくまでひとつの考え方です。この方法にあてはまらなくても面白いストーリーをつくることは可能だと思います。大事なのはとにかく手を動かしてつくってみることです!面白ければそれが正解です!ストーリーをつくることは、創造力と楽しさの詰まったプロセスですが、謎解きイベントのクオリティを左右する重要なものでもあります。もしも、プロのサポートが必要な時は下記からお気軽にお問い合わせください。

 

りょうすけ

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。次回は「謎の流れをつくる」ということについてお話したいと思います。

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