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謎解きイベントの制作方法その1〜企画案をつくる〜

りょうすけ

このブログでは「謎解きイベントを実施したいけど何からやればいいの?」というお悩みを持つ方向けに、謎解きイベントの制作方法についてご紹介しようと思います。

 こんにちは、りょうすけです。僕は謎解き制作の仕事を始めて10年目くらいのディレクターです。ディレクター職といっても、実際に自分で謎を制作するタイプ。制作したイベントの数はよく覚えていませんが、100は超えているはず…。このブログでは僕の経験を元に謎解きイベントの制作方法についてできる限りお伝えしようと思いますので、興味がある方はぜひご一読ください!

 今回は「企画案をつくる」ということに関してお話します。

謎解きイベントを成功させるためには、最初の「企画案」がとても重要です。しっかりとした企画案があれば、その後の制作がスムーズになり、結果として参加者にとって満足度の高い体験を作ることができます。では、具体的にどのように企画案を立てればいいのか、手順を紹介します。

企画案は何から作ればいいか?

「謎解きイベントをやりたい!」と漠然な思いを抱いてはいるけれど、結局じゃあ次に具体的に何をしたらいいか悩む…という方はきっといらっしゃると思います。では、実際に何をするべきか?タイトルを決める?謎を作り始める?最後の大謎を考える?いえ、最初に考えるべきは、「このイベントで誰に何を体験してほしいか」という企画案です。

そのために使えるフレームワークが6W2Hです。これを使って、必要な情報を整理してみましょう。

 6W2Hとは、以下の項目です。

6W2HWho(誰が)?What(何を)?Where(どこで)?When(いつ)?Whom(誰に)?Why(なぜ)?」How(どのように)? How much(いくらで)?」

それぞれの項目を考えていくことで、企画案が具体化されていきます。実際に項目ごとに見ていきましょう。

 

Who(誰が)?:主催者や協力者は誰か?

地元の自治体、観光協会、商業施設など、協力してくれる団体を明確にしておきます。主催が誰か分からないとそもそもスタートできないので、ここは決めるのに苦労しないでしょう。

 

What(何を)?:参加者にどんな体験を提供したいのか?

体験の具体的な内容を明確に設定します。要は、どんなタイプ(周遊型や公演型など)の謎解きイベントにするかということですが、企画によっては後で変更することもあります。

 

Where(どこで)?:イベントの開催場所はどこか?

公演型をやるならどこの施設でやるのか?街歩き型なら、観光名所や地域のランドマークがポイントになります。選んだ場所がイベントのテーマやストーリーと合っているかも重要です。

 

When(いつ)?:イベントの開催時期や期間は?

これは主催のスケジュールなどと絡んできますが、事情によって臨機応変に変更することも。街歩きの場合、春の花見とコラボした謎解き、夏祭りとの連動イベントなど季節に合わせた企画にすると魅力がアップします。

 

Whom(誰に)?:このイベントのターゲットは誰なのか?

観光客、地域住民、ファミリー、謎解き初心者、上級者など、年齢層や属性を具体的に設定すると、内容や難易度が決まりやすくなります。

 

Why(なぜ)?:このイベントを開催する目的は何か?

最も重要なポイントですが忘れがちです。ここをよく話し合って決めましょう。例えば、地域の活性化、新規顧客の獲得、ブランドイメージの向上、自分たちがやりたいからなど。一度決めたら、ブレてはいけないポイントでもあります。

 

How(どのように)?:イベントの進行方法や形式は?

実現可能な規模や形式を想定しましょう。街歩き型なら、用紙を使用するアナログなタイプから、専用アプリを使ったデジタル型、全くペーパーレスな形式などがあります。

 

How much(いくらで)?:予算や参加費は?

予算が大きければプロモーションや制作物を充実させられますが、参加費とのバランスが重要です。

 

どんなイベントもまずは6W2Hから考え内容を整理してみましょう。ここにあげたものは、イベントを実施するにあたって最低限必要な情報なので、全ての項目に抜けが無いようにするのがポイントです。

 

チラシに必要な情報を盛り込む

さて、6W2Hをもとに企画案が完成しましたが、これでは形になっていない気がしますね。こういうときに有効な手があります。それは「そのイベントのチラシを先に作る」というやり方です。

これは、僕が大学院生のときに講師のSさんから教わったことです。「チラシにイベントに必要なことが全部書いてある」とSさんはよく仰っていました。

 ということで、イベントを参加者に伝えるためのチラシや告知用文章を作ります。といっても難しいことはありません。あとは以下の情報を盛り込むことで、企画案を具体的に伝えられます。

 イベントタイトル

参加者の興味を引きつけるインパクトのあるタイトルを考えましょう。例:「街を救え!○○市に隠された秘密」「古城に眠る謎を解き明かせ!」など。

 開催日時と場所

開催期間や、イベントのスタート地点となる場所を明記します。

 参加方法

チケットの購入方法、予約の有無、当日の受付方法などを具体的に記載します。

 イベント概要

企画のテーマや目的、どんな体験ができるかを簡潔に説明します。例:「歴史ある街を舞台に、隠された暗号を解き明かすミッション型謎解きイベント」など。

 ターゲット層や推奨年齢

誰でも参加可能か、初心者向けか、家族で楽しめる内容かを明記します。

 料金

参加費用とその支払い方法(例:事前予約、当日現金払い)を記載します。

 その他特記事項

雨天時の対応、持ち物(筆記用具など)、移動距離の目安など、参加者が知りたい情報を補足します。

 

企画案の完成形:まとめ

 

最終的に、以下のような形に企画案をまとめれば完成です。

 イベントタイトル:「○○街歩き謎解き ~歴史の謎を解け~」

 開催場所:○○市中心部

 開催期間:202441日~2024531

 概要:「○○市の歴史ある街並みを歩きながら、各所に隠された謎を解き明かしていくイベントです。家族や友人と一緒に参加して、○○市の魅力を発見してください。」

 参加費用:大人500円、子ども300

 参加方法:当日現地で受付(○○駅前広場)

このように、6W2Hを使って具体的に企画案を練り上げることが、謎解きイベントの最初の段階では重要になってきます。

わたしたち、プロの制作者であっても、基本的には同じようなプロセスでイベントを制作しています。ただ、イベントをやる目的や条件というのは様々あり、最適なものを構築するのはなかなか骨が折れる作業でもあります。もしも、謎解きイベントの制作についてプロのサポートが必要でしたら、気軽に下記からお問い合わせください!

りょうすけ

ここまでお付き合いいただきありがとうございました。次回は「ストーリーをつくる」ということについてお話したいと思います。

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